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一茶、二茶、三茶。

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カテゴリ:本のきもちだよ( 29 )

「勝てる、棒銀戦法」の隣にあった感動。

児童書の様な表紙の
「将棋の子」大崎善生さんの本を借りてみた。
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大崎さんが子供の頃、将棋会館で出会った年下の成田君はすでに天才だった。大人になって奨励会で働くこととなった大崎さんは、成田君と再会する。二人の友情を軸に色々な将棋の子の成長と成功、そして挫折を追ってゆく。

奨励会というのはプロを目指す人の為の研修機関で、21歳までに初段、26歳までに4段にならないと退会しなければならない。子供の頃からプロを目指して将棋に生きていても、26歳すぎればその道は閉ざされ、新たな自分の人生を模索しなければいけない。

成田英二という人物の純粋さに涙がとまらない。
これは決して花粉症のせいではない。
将棋がますます好きになった。
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by c-khan7 | 2017-04-20 16:27 | 本のきもちだよ | Comments(1)

忖度(そんたく)他人の心をおしはかること

子供の頃から辞書好き。大人になり
辞書作りを仕事にした荒木は近々、定年を迎える。
新しい辞書「大渡海」の仕事を引き継いでくれる後輩を
探していた、そんな時、目に留まったのが営業部の馬締くん。
名前のとおり真面目で一点集中型の純粋な男だ。

三浦しをんサンの「舟を編む」を読んでみた。

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辞書作りとは、海に散らばった言葉を拾い集めるような仕事だ。
言葉の意味を現代に合うように作り替え、凡例を付ける。
それが正しいか検討し、誤字脱字がないか校正する。
校正は5版までありそれを全部チェックする。
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馬締くんの辞書に対するひた向きさと
人に対する心遣いが、職場の雰囲気を柔らかくする。
みんな、やたらと優しい。
激務を乗り越えてゆけるのは、
互いを思いやれる仲間がいるからだな~~。そうさ。そうさ。

自分も編集部で赤ペンを走らせている気分になる。
辞書って面白い。
活字の海を一緒に航海できて楽しかった一冊。
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by c-khan7 | 2017-03-26 19:02 | 本のきもちだよ | Comments(6)

リンゴの上にソーセージを並べブラウンシュガーをかけて焼く

戦場のコックたち・Armed with Skillets / 深緑野分

合衆国陸軍 第101空挺師団第506パラシュート歩兵連隊として
ノルマンディー上陸作戦で戦うこととなったルイジアナ出身の
コック、ティモシー・コール19歳を主人公に戦争とその中で
起こる事件を解決しつつ進む推理小説。
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翻訳本ではなく、深緑さんのオリジナル小説。
戦争の状況、背景、人物描写、何もかもが良く調べられており
登場人物のキャラクターが明確で映画を見ているようだ。
終戦間近のフランス、オランダ、ベルギー、ドイツを侵攻していく中、戦う者も戦わない者も生きていることが奇跡のような日々。
今を生きる為に何かを食べる。
コックは走り回り戦いながら料理を作る。

戦争の気運に飲み込まれたら、誰も逃れられない。
過去を知ることは、飲み込まれないための勇気を与えてくれる。
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by c-khan7 | 2017-03-19 13:20 | 本のきもちだよ | Comments(3)

何ですかね??

「ジューシー」って何ですか。
思わずタイトル買い。
何が「ジューシー」なのか知りたい、知りたい。
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「夕日テレビ班」で毎日夜中までラテ欄の校正をしている
6人の毎日を描いた職場小説。
みんな、20代半ばで、3人が社員、3人が非正規社員。
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友達でも兄弟でもない同僚という間柄。
それぞれの個性で会社は成り立っているんだね。
会話の中に「ウマい!!」と共感できるところがあって
思わず口角が上がる。

しかし、実際、夜中まで働いている人達は大変だよ。。
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by c-khan7 | 2017-02-27 12:27 | 本のきもちだよ | Comments(4)

mishimaを読んでみる。

このユルイ表紙で、又もジャケ買い。
三島由紀夫って、、あの三島だろうか。
この表紙であの三島か??
ニ島だったり、由紀男だったりしないか??
いやいや、間違いないみたい。
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UFOを目撃したことで、自分が異星人だと思い込み
滅亡目前の地球を救おうとする一家と
滅亡するのが地球人の為だと主張する3人組の物語。
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時は60年代の核開発時代。
火星人であるお父さんは
ソ連のフルシチョフに手紙を書き、それを辞めるように訴えたり、
異星人の会を作り、会員を募ったりして
要注意人物になってしまう。

水星人の息子は異星人と思われる代議士の秘書になったり、
金星人の娘は自称金星人の男と出会って・・・・

そして滅亡三人組との命がけの言葉の対決!!
あの三島由紀夫はブラックコメディーも書くんだなぁ。

いやいや、笑っている場合じゃないかも、
地球は今も滅亡に向かっているのかも。
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by c-khan7 | 2017-02-27 11:56 | 本のきもちだよ | Comments(2)

しんどい話だった。

お正月に読もうと、年末にジャケ買いした本。
ハリー・オーガスト、15回目の人生 / クレア・ノース
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1919年に生まれたハリーオーガストは、死んでも誕生時と同じ状況で、記憶を残したまま生まれ変わる体質をもっていた。

と、、あらすじに書かれていたのでワクワクしながら
読み進める。
何度も生まれ変わるうちに、社会の進化が少しづつ
早まっていることに気づき、世界の終わりが来ることを
知ってしまい、それを阻止するべく、同じ体質の敵を
探す物語なのですが、毎回の人生での終わり方がしんどい。
拷問って、、正月早々。ゴ~モンって。
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しかし、一度開いてしまった物語を途中で見捨てるわけにもいかず
昨日、ようやく決着がつきました。
「ハリーよ、、お疲れさん!」と声を掛けてあげたくなった。

世の指導者がアホなボタンを押しませんように。
と、祈るばかりです。
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by c-khan7 | 2017-01-15 17:01 | 本のきもちだよ | Comments(4)

鳥が鳴いている。

久しぶりに本を買った。
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ことりの言葉しか話せない兄と唯一の理解者である弟。
兄弟の静かなる生活の物語。
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丁寧にページをめくり
「ことりのおじさん」に寄り添いながら読んだ。
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by c-khan7 | 2016-12-25 16:42 | 本のきもちだよ | Comments(2)

ヤーヤーヤーとワニが笑う。

アルバート故郷に帰る / ホーマー・ヒッカム

今回も図書館でジャケ借り。
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この装丁とタイトルでドロドロしているわけがない。

若き炭鉱夫のホーマーと妻エルシーの旅の物語。
エルシーの昔の恋人から結婚祝いに送られてきたワニの赤ちゃん。
2年で1.2メーターになり、まだまだ成長過程。
そんなワニのアルバートの将来を考え
フロリダの故郷へ帰そうと決断する。
夫婦とワニと鶏を乗せた車は炭鉱の町を出発するのであった。

炭鉱の町ウェストバージニア・コールウッドからフロリダ・オーランドまでの
旅の途中、マンガみたいなことが次々におこる。ワニを連れている時点で
マンガみたいなんだけどね。
後々、その話を息子が聞き取りして小説にしたので、半分はホントの事なのでしょう。

40年代のアメリカの善き人達の心温まる話に仕上がっている。
宿命というものに、のっかって生きてはいるにせよ
そこに愛があっての人生なのだと。
ヤーヤーヤーとアルバートが大きな口を開けて笑っている。

今日は秋晴れの日曜日。
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by c-khan7 | 2016-11-06 12:43 | 本のきもちだよ | Comments(6)

スペインの海に流れついたのは!

重要な手紙を胸ポケットに入れたまま
溺死したイギリス海兵隊・マーチン少佐だった。
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「ナチを欺いた死体」を読んでみた。

1943年第二次世界大戦中、アメリカとイギリスの連合軍がイタリアのシチリア島に上陸する為に「ギリシャとサルデーニャに侵攻する!」とウソの機密文書を死体に持たせドイツ軍に信じ込ませる。という奇想天外なミンスミート作戦の話。

偽者の少佐の人格から生活背景まで作り上げ、誰にも知られずに、スペイン沿岸に死体を浮かべるまでの計画を練る、法律家のモンタギューと英空軍の将校チャムリーのユニークな発想とそれに携わる人々の悪戦苦闘ぶりにドキドキし、スペイン軍の手に渡った文書がドイツ側に渡るまでのスパイ達の動きにハラハラしつつ読み終える。ヒットラーは信じたが、ゲッペルは信じなかった。

誰を信じるかにより歴史が変わる。
つくづく、多くの犠牲者を出して終わった戦争だった。
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by c-khan7 | 2013-04-28 18:41 | 本のきもちだよ | Comments(9)

家族って、エエな〜〜。

父へ

久しぶりに実家に帰ってくつろいでいると父が言う。
「さてはおまえ、派遣切りにあって
 親の世話になろうて魂胆やな」と。
父さん、恥ずかしながら私、派遣ですらないねん。
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ファッションデザイナーの姉・山田かおりサンのエッセー集。
イラストは妹のまきサン。

ユルいけど、すごくしみる、文章とイラスト。
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by c-khan7 | 2013-01-27 15:35 | 本のきもちだよ | Comments(10)